日本サッカー史でAFC U-19選手権の悲願の初優勝を達成!
AFC U-19選手権2016の決勝でサウジアラビアと対戦したU-19日本代表は、延長戦を含めた120分を戦い抜き、0-0のスコアレスドローから、PK戦の末に勝利を掴み取りました。 日本サッカー史において初となるAFC U-19選手権での優勝、この世代でのアジアチャンピオンの初の栄冠を手にすることとなりました。
内山篤監督がこのチームでずっと追求してきたコンセプトは、「攻守においてコンパクトにやる」ことです。
中東のチームは日本に対してロングボールを多用し、中盤のプレスを回避すると共に、パワーとスピードでDFラインの裏をシンプルに狙うことを戦術としてきました。それに対応すべく日本側は「相手が得意とするオープンな展開に持ち込ませず、自分達の得意とする前線からのハイプレスをすること。さらに、奪ってからサイドを起点にして3人目の動きを入れながら崩していくサッカー」(内山監督談)を狙っていたそうです。
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貢献度の高い中山雄太&富安健洋という鉄壁のCBコンビ
決勝までの全6試合で無失点に抑えたCBを中心とした守備陣は見事です。
決勝のサウジアラビア戦では、危険な時間帯もありました。例えば、前半39分には右サイドで中山雄太選手がアルクライフと入れ替わってしまい、突破を許すと、正確なグラウンダーのクロスが中央で抜け出したFWアブドゥルラーマンに渡ってしまう。GKと1対1の大ピンチだったが、GK小島亨介選手がタイミングよく前に出て圧力をかけたことで、アブドゥルラーマンのシュートは大きく枠を外れた。
だがそれ以外の場面では、ここまで5戦無失点を続けている中山雄太選手と冨安健洋選手のCBコンビは、的確なラインコントロールと、1対1、裏への対応で冷静に対処して無失点に切り抜けています。
6-5という荒れた試合になった準決勝のサウジvs.イラン戦のような、ノーガードの打ち合いへは持ち込ませなかったのも見事です。
本人達は「どんなに攻め込まれても、(中山)雄太くんと『最後のところはしっかり守ろう』と話していたし、僕も常に『冷静に、冷静に』と自分に言い聞かせていた」(冨安健洋談)と語っています。
◇課題点も…
また大会MVPを獲得したMF堂安律選手が素直に喜びを口にする一方で、「やっぱりサウジアラビはすごく強いチームで、強いし速いし、世界に行ったらこういうチームとばかり戦わないといけない。そういう面ではまだまだ足りない部分がいっぱいあったと感じた」(FW岩崎悠人談)と、U-20ワールドカップに向けて、課題を口にする選手も多かったので、この経験を糧にさらなる飛躍を目指して、次のステージで活躍する事を期待したいところです。
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