今年の箱根駅伝で2年連続優勝した青山学院大学の監督である「原晋」さんを知っていますか?
元々は会社員の出身で常に面白くて新しい発想を持ち、陸上部に導入し続ける画期的な一面も持ち合わせています。
大成する選手は、“自分の言葉”を持っている
原監督の発想を象徴しているのは“自分を出すこと”ですよ。仕事でもスポーツでも、うまくいっていないときは、自分の色が出せていないんです。自分の思いとか信念とか、なんでもいいから外に出す。周りから嫌われるんじゃないかとか、よく思われないんじゃないかとか、そんな思いが先に立って、自分をさらけ出せないでいる人、多いでしょ。自分をよく見せようと思わないで“ありのまま”を出したらいいんですよ。そしたら道が開けます。
私は“コーラ作戦”といっているんですが、思っていることがあったら、心のふたを開けて、プシューっと一気に表に出す。そうすることで、周りはあなたの長所や強みをわかってくれるんです。自分に合ったポジションに付くこともできる。そうすれば自分の持ち味を最大限に活かすことができるんですよ。
私は全国の高校生をスカウトして回っているのですが、将来活躍する選手は“自分の言葉”を持っています。例えば選手に「練習、頑張っている?」と話しかけるでしょ。そのとき、「はい!」しか言わないような子はダメ。「自分はこうなりたいから、こういう練習がしたい」と自分の言葉でハッキリ言えるような子でなければ、大成はしません。
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伸びる選手は自分が好き。逃げずに戦えば、負けても自分が好きになる
伸びる選手の共通点をもう一つ上げると、それは「自分が好きなこと」。自分が好きな人は、自分のことをよく知っている。だから自分が生きる場所がどこかわかっているんです。自分流の戦い方を他人から教えられなくとも知ってるんですよ。
私も自分が好きですよ。自分が書いた本は何度も読むし、自分が出演した番組は何度も見ます。ほかの人が出ているところは倍速で飛ばしますけど(笑)。
なんでそこまで自分が好きかって? いつも戦っているからじゃないですか。自分が好きじゃないのは、戦っていない証拠ですよ。仕事で成果を出すためには、会社や上司が提示した目標や方針に合わせて、最大限努力することが大前提です。でも、それが自分と合わないなら、違う場所に移ってもいいと思います。ただしその時は、戦って辞めること。戦って負けたならしょうがない。気持ちを切り替えて次に行けばいい。でも、戦わずして辞めるのは、単なる逃げです。逃げたら自分が嫌いになるだけです。
負けてもね、本気で戦ったんだったら、自分が好きになる。戦って戦って、どんどん自分が好きになったら、いつの間にか、いい仕事ができるようになっていますよ。
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