スピーカー型音声認識デバイス「アレクサ」とは…
「アレクサ、スターバックスにいつものメニューを注文しておいて」。「アマゾン エコー」に話しかければ、注文も支払いも完了し店に着いたら出来たての飲み物をすぐ受け取れる。そんな暮らしがが近づいています。
15年に米国で発売されたアマゾンエコーは、アマゾン開発の音声アシスタント「アレクサ(Alexa)」を搭載した約180ドルのスピーカーで、すでに510万台を販売し、一時は生産が追い付かなかったほど急速に普及しています。
Alexaは一言でいえばiPhoneではSiri、Android端末では“OK Google”に相当する、Amazonが開発した音声認識・入力技術です。
2014年に発表された同社の「Amazon Echo」に搭載され、音声による入力により音楽を掛けられるスピーカー……という印象が当初はあり、音声でコマンドを入力する機能は、古くは音声入力が可能な携帯電話があり、ヘッドセットから宛先を声で入力すればハンズフリーで電話がかけられるというものがありました。
SiriやOK GoogleそしてAlexaは、携帯電話に搭載されていたころの機能とは比較にならないほど高性能であり、できることが大幅に増えています。
製品仕様は直径8.4㎝、高さ23.5㎝の筒形スピーカーであり、本体上部に高性能マイクを7基搭載し、話しかけるだけで調べものをする、音楽を流す、ニュース速報を読み上げる、買い物をするといった、さまざまな機能を使えます。クラウドサービスを利用するためWi-Fi接続が必須であり、カラーは黒と白の2種類を用意してます。
Wi‐Fi経由でネットに常時接続しており、ユーザーの質問に声で答える。複数のマイクとノイズキャンセル機能を搭載しているため、ただ話しかけるだけで反応するのが特徴です。
ニュースや天気予報、グーグルカレンダーにある自分の予定なども答え、「ドナルド・トランプって誰?」という質問にもネット検索を駆使してきちんと回答した。また、「アレクサ、ベートーベンをかけて」と話しかければ、音楽配信サービスから曲を再生する相棒です。
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Amazonでの買い物や幅広い使い方も…
もちろんアマゾンでの買い物にも対応しており「アレクサ、キッチンペーパーを注文しておいて」と言えば、発注と決済が行われ、商品が手元に届く。買い物には、アマゾンのウェブサイトで設定した「1‐Click購入」での支払い方法や配送先が適用されます。音声暗証コードを設定すれば、子供がいたずらで買い物をするといった誤発注も防げる仕様です。
Amazonエコーを使うと〝ただ話しかけるだけ〟というインターフェースがどれほどラクなのかを実感し、さらに普段の生活で活用する場面が多く「しばらく使うと手放せない」という意見にも納得できます。自宅にエコーを2台以上置いているユーザーもいるほどヘビーユーザもいるほどです。
◾️アプリ追加のような使い方も…
さらには拡張機能である「スキル」をアレクサに追加することで、他の製品やサービスとの連係が可能にもなります。「アマゾンスキルズ」のサイトには、冒頭のスターバックスコーヒーの他、ウーバーの配車サービスやピザの注文といったスキルが9000以上も用意されている。スマホアプリのように、スキルを追加して機能を拡張できるのです。アマゾンは「アマゾンエコードット」(約50ドル)や「アマゾンタップ」(約130ドル)などの対応製品もラインアップ(下参照)。また、開発キットを公開しており、「CES 2017」では多くの企業が約700のアレクサ搭載製品を出品しており、今後はアレクサ採用の〝話す家電〟などが世界中のメーカーから発売されると思われます。
◾️対応言語は…
現状アレクサが対応している言語は英語とドイツ語だけで、日本語では使えない。ただ、17年2月から、スマホ用の「アマゾンショッピングアプリ」が日本語での音声検索に対応。ここで音声サンプルを収集して蓄積し、近い時期にアレクサが日本語対応となる可能性もありそうです。