柴崎岳選手のスペインリーグ移籍先とは…
柴崎岳選手のスペイン2部リーグのテネリフェへの移籍が1月31日に成立しました。今冬の移籍市場でラス・パルマス移籍が国内外で盛んに報じられていた柴崎岳(しばさきがく)選手。しかし契約には至らず、移籍市場の終了が目前に迫る中、1月31日にスペイン2部のテネリフェに2017年6月30日までの契約で加入することが発表されました。
地元メディアからのインタビューに応じて「ここに来ることができて非常に満足しています」と喜びを語った柴崎岳(しばさきがく)選手は、「(移籍市場)の最後の日に決まりましたが、評価されていると感じたし、テネリフェのように自分に対して多くの関心を示したチームを選びたかった」と移籍決断の理由を説明しており「楽しみな冒険」と新たな挑戦を心待ちにしている様子です。
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本拠のテネリフェ市内で行われた入団会見が行われ、鹿島でプロとなった11年から15年まで5年間背負った愛着ある「20」に背番号が決定しました。背中に「GAKU」と名前が入ったユニホームを手にし引き締まった表情を見せ、スペインメディアに「スペイン語が問題になると思うか?」と聞かれるとニヤリ。スペイン移籍に備えて少しずつ勉強を重ねていたスペイン語で「そう思います。でも少しスペイン語は話せます」と返答し会場を沸かせてました。
テネリフェのサッカーや順位、仲間達とは
テネリフェは現在2部6位で、1部昇格プレーオフ圏内(3~6位)の好位置につけており、8季ぶりの1部復帰の原動力に期待は高まりますが「今は2部だが、1部に行くという野望を持っていると聞いている。それに貢献できるように、全力を尽くしたい」と想いを語ってます。今年6月末までの5カ月契約だが1部昇格を果たした場合は1年の自動延長となるオプションも盛り込まれた模様です。2日からチームの練習に合流する予定でデビューが待ち遠しいです。
柴崎岳(しばさきがく)選手はテネリフェのチーム状況などもすでに頭に入れており「テネリフェが良い位置(プレーオフ圏内の6位)にいるのは知っています。長いリーグですが、チームの目標を達成したいです」と1部昇格を見据えつつ、自身のプレースタイルについて「攻撃的な選手」と答えた柴崎選手は「アシストなど攻撃面でチームに貢献したい」と新天地での活躍を誓っています。
◇Jリーグ所属スペイン人の見方は…
スペイン2部テネリフェに移籍したMF柴崎岳(しばさきがく)選手に対し、元U-21スペイン代表MFが驚きを示しています。それはギリシャ1部のベリアから岐阜に完全移籍したスペイン人MFシシーニョ選手でテネリフェの公式発表後に自身のツイッターを更新してます。「ワオ!彼には1部でプレーできるレベルがあると思っていたのに」と述べ、J1王者の10番を背負う柴崎のスペイン2部移籍に驚いてます。そんなシシーニョはバレンシアの下部組織で育った30歳の攻撃的MFで、母国スペインのクラブを渡り歩いた後、韓国の水原FC、ポーランドのレフ・ポズナン、ギリシャのベリアを経て、今季から岐阜に移籍してます。スペイン国内のリーグ戦通算327試合の出場を誇るシシーニョは、現役Jリーガーの中でもスペインのサッカー事情を最もよく知る選手の1人であり「私はテネリフェがリーガ・エスパニョーラに昇格するとは思わない」と厳しい予想をしつつも、「しかし、彼の力を借りてチームはより強くなるはずだ」と柴崎岳(しばさきがく)選手の活躍に期待を寄せています。
◇CDテネリフェとは…
CDテネリフェ(Club Deportivo Tenerife)は、スペイン・カナリア諸島州サンタ・クルス・デ・テネリフェに本拠地を置くサッカークラブ。2015-16シーズンはセグンダ・ディビシオン(スペイン2部)に所属し、24,000人収容のエスタディオ・エリオドーロ・ロドリゲス・ロペスを本拠地としカナリア諸島のグラン・カナリア島に本拠地を置くUDラス・パルマスとの対戦はカナリア諸島ダービーとして知られております。さらに自治州での覇権を争う2大クラブとして強烈なライバル意識があり、“デルビー・カナリオ”と呼ばれる両者の対戦はスペイン有数の熱狂的なダービーとしても知られています。
◇メンバーは…
格としては鹿島より落ちるクラブのようで、かつて大迫勇也がドイツ2部の1860ミュンヘンに移籍しましたが、ドイツはスペインとは違って格差が少なくて下部クラブも強いので、所属選手の評価額は鹿島を上回る24億3000万円と言ったところです。
そんなクラブの主要メンバーはと言うチーム内得点王のセネガル人MFアマス選手でが5点で、昨年のリオデジャネイロ五輪で3得点を挙げてホンジュラス代表を4位に導いたFWアントニー・ロサノ選手がいたりしますが、ここまで3ゴールと振るわない状況です。
失点数こそスペイン2部リーグで3番目に少ない20失点と安定感を示しているものの、得点は24ゴールでリーグ12位タイと攻撃面に課題を抱えているのが現状です。そこで柴崎選手には得点力不足に陥るチームの攻撃を、活性化させる役割が求められそうです。
◇スペイン2部所属の日本人選手は…
また現在スペイン2部リーグでは、ヒムナスティック・タラゴナに所属するロンドン五輪代表DF鈴木大輔選手もプレーしており、両者の対戦は6月4日の第43節に組まれています。昨季昇格プレーオフに出場するほどの躍進を見せたタラゴナですが、今季は2部Bへの降格となる最下位に低迷している状態です。ただ17位以下の6チームが勝ち点3差にひしめく大混戦となっており、残留圏内の18位以上を巡る争いは今後熱を帯びそうです。昇格争いを演じる柴崎岳(しばさきがく)選手のテネリフェとのリーグ最終盤での“日本人対決”は緊迫した状況の中での一戦になるかもしれないです。
海外でのファーストステップをスペイン2部リーグから踏み出す決断を下した柴崎選手ですが、チームを1部昇格へと導きFIFAクラブワールドカップで対戦したレアル・マドリードやバルセロナなどの強豪との対決を来季実現することができるか楽しみです。それを実現させた時に新たな道が切り開かれるかと思います!