インゴルシュタット所属の渡邊凌磨とは…
ブンデスリーガの「インゴルシュタット」に所属する渡邊凌磨(わたなべりょうま)は、群馬の名門・前橋育英高校で3年間を過ごし、高2の時にはU-17日本代表としてU-17W杯(2013年、UAE大会)に出場した選手で、高いボールコントロール技術とシュートセンスでチーム最多の3ゴールを叩き出し、高3の最後の高校選手権ではチームを準優勝に導く活躍を見せ、高校サッカー界で名を馳せた選手です。
卒業後は早稲田大学へと進学しましたが、高校選手権での活躍により日本高校選抜に選ばれた渡邊凌磨(わたなべりょうま)は、大学入学早々となる4月上旬、デュッセルドルフ国際ユース大会に出場し、このチームで10番を託されエースとして大活躍し、決勝トーナメント進出の原動力となりました。さらに翌月の5月には『NIKE MOST WANTED/グローバルファイナル』という、ナイキの世界的な若手発掘のプロジェクトに参加すると、見事に合格。合格者に与えられる「ナイキアカデミー」入りする権利こそ行使しなかったが、この状況がヨーロッパのスカウトの目に留まることとなりドイツのブンデスリーガ1部のインゴルシュタットからU-23チームとしてのオファーが届き、自らの力でチャンスを引き寄せ海外移籍することとなりました。
ただ大学入学したばかりの渡邊凌磨(わたなべりょうま)がこうした行動をとったことで、様々な周囲の軋轢があったことは想像に難くなかったのですが、母校監督を始め、周りの大人達は理解を示し彼は夢を実現させています。
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海外移籍決意した想いを本人は、
「人生すべてを懸ける覚悟でこっちに来た。インゴルシュタットのU-23チームからのスタートで、トップに上がれる保証は一切無かったけど。そのままU-23のチームで終わったり、途中で5部、6部に移籍する可能性だってあった。だからこそ、本物の覚悟が必要だった。すべての退路を断ってこっちに来たつもりです。山田監督、古賀聡監督(早稲田大学ア式蹴球部)には本当に感謝しています。こっちに来ることによって、みんなに迷惑をかけたんですから。親にも迷惑をかけてます。だからこそ、ここで結果を残したい」と素直な想いを明かしています。
◇海外移籍を意識したきっかけは…
大きかったのはU-17W杯で、大会に出場して感じたのは、日本代表ですから当然その組織の中で生かされているんだな、ということ。じゃあ、もし僕が1人で海外のチームに入ったとき、どれだけ出来るのかと問われたら果たして……と、疑問に感じたんです。その疑問がどんどん膨らんでいって、『1人で海外に行って勝負したい』という気持ちが強くなり自身の方向性を見つめ直していく事になったそうです。
さらにその後の海外移籍を決意した頃に彼の中に別の覚悟が芽生え、その当時の想いを「僕自身、『サッカーで成功したい』という欲が凄く強くて、海外でチャレンジしたいとい想いが強かったと語っています。
この想いを秘めてを渡邊凌磨(わたなべりょうま)はヨーロッパでの一歩を踏み出して、気が付けば1年半ほどの時間をドイツで過ごしています。
そんな彼は精悍な顔つきになって、身体が一回りも二回りも大きくなった1人のプロサッカー選手に変貌を遂げ、身体回りと顔つきは劇的に変化していたと専門記者は語る。
「最初は言葉も一切分からないし、ピッチコンディションも日本と全然違って、本当にすべてに戸惑いました。例えば、練習でのパス回しは問題なく出来るけど、フルコートになった時、『俺、全く試合に入れて無い……』と感じるくらい、戸惑いましたね」
渡邊凌磨(わたなべりょうま)はここに来た当初のことをこう振り返った。
「海外で1人になって自分と向き合ったことで、『どうすればここで成長出来るか』をしっかりと考えることが出来たんです。ここでは24時間365日、すべてにサッカーに集中出来る環境が整っていた。日々の練習の中で、これは通用する、これはこのままではダメだとか敏感に感じ、考えていくことで徹底的にサッカーに打ち込むことが出来た。その発見と対策の毎日が凄く楽しくなっていったんです。日本では気付くことが出来なかった多くのことに気付けて、今は『若いうちにこっちに来て良かった』と心から思いますと充実した日々を振り返っています。
チームでの現況は…
昨季途中からではあるが、徐々にトップチームの合宿や練習にも参加するようになった。まだトップチームでの試合出場こそ無いが、練習はトップチーム、試合はU-23チームという日常を送っている。
「残留争いしているチームとは思えないほど、みんな上手い。今の(ブンデスリーガでの)順位が不思議なくらい。トップでの練習は凄く刺激になるし、成長を実感出来ますね。ただ、最初の1年は本当にキツかったです。それこそ日本での環境と比べてしまう気持ちが強かった。『日本にいたら……』と考えてしまう自分がいた。正直、『俺ってただの留学生なのかな』と思ってしまうときもあったし、そう思っていること自体が辛かった」と本音を語っています。
さらに本人は「でも、辛くても、目標が凄くはっきりしたので。その目標達成のために自分が何をしないといけないかというのが明確になったことで、サッカーがより楽しくなったんです。今の環境は、24時間サッカーのために時間を与えられているわけで、無責任なことは出来ないと思っています。18歳から濃い経験をすることで、プロフェッショナルとして自分自身どうあるべきかを、きちんと再確認出来たので。改めて、僕は10代でここに来て本当に良かったと思っています」と現在の立ち位置を素直に感じながら、目標地点に届くよう向上心も持ち合わせています。
◇夢を持った若者に向けて!
「若いうちから海外で鍛えられることは凄く重要なのは間違いないです。でも、僕が懸念しているのは、僕がこうして発信することで、『あ、大学へ行かない方が良いんだ』とか、『日本でやらない方が良いんだ』と安易に思われてしまうこと。人それぞれに合った進路がある。確かに僕はいきなり海外に行って、頑張って成功することで、日本の若い選手達の選択肢の1つになれれば良いなとは思っています。でも、これがすべてじゃない。どれがいいかは自分の性格や周りの環境などを考えて、自分で決めて欲しいなと思います」とあくまで数多くある選択肢の中の1つの事例にしか過ぎないのです。
◇これからの恩返しとして…
「一度、日本に帰ったときに、学校(前橋育英)に顔を出して山田監督や校長先生に会って来たのですが、次はやっぱりブンデスリーガ(1部)に出場してからじゃないと顔を出せないな、と思いました。なので、早くトップデビューを果たして挨拶をしに行きたいんです。
やっぱり、僕は多くの人に迷惑をかけたと思う。親にも凄く迷惑をかけました。
だからこそ、ここで絶対に結果を残さなければいけないんです。今自分がいるのはそういう世界。でも、それも……すべて楽しみながらやりたいですね」と自分で決めた方向性に懸命に前向きに取り組み、ひとつひとつ課題をクリアしながら成長して、日本代表のユニフォームを着て躍動する姿を期待しています。
◇プロフィール
名前:渡邊凌磨(わたなべ りょうま)
生年月日:1996年10月02日
年齢:19歳
出身:埼玉県東松山市
出身校:東松山中学→前橋育英高校→早稲田大学(中退)
身長:176cm
体重:66kg
渡邊凌磨(わたなべ りょうま)選手の前橋育英時代の華麗ゴール動画!
引用元:https://youtu.be/irB6DGS-Bdo
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